腰の病気なのに足が痛い!? 椎間板ヘルニアの見逃せないサインとは【医師解説】

「腰椎椎間板ヘルニア」は、椎間板の疾患ではありますが、神経の症状が出るために辛い思いをしている人が非常に多いと言われています。今回は、椎間板ヘルニアの原因や症状などについて、「日野まつ整形外科」の松林先生に解説していただきました。

監修医師:
松林 紘平(日野まつ整形外科)
編集部
椎間板ヘルニアは腰のイメージがあります。
松林先生
そうだと思います。特に多くみられる部位が、第4腰椎と第5腰椎の間と、第5腰椎と仙骨の間です。前者はふくらはぎの外側から足指にかけて、後者では膝裏から足の裏にかけて、痛みやしびれが起こります。
編集部
腰の疾患なのに、足に症状が出るのはなぜですか?
松林先生
腰椎の椎間板のすぐ後ろに、それらの部分の運動や感覚を司る神経が通っているからです。椎間板からはみ出た部分は、それらの神経を圧迫してしまうことが多いため、その部分に症状が出ます。
編集部
腰椎椎間板ヘルニアの治療法を教えてください。
松林先生
基本的には、症状を抑えるための薬物療法や物理療法、運動療法が主な治療法です。それでも改善せず、日常生活に支障が出るようになると手術療法が検討されます。比較的新しい治療法だと、「椎間板内酵素注入療法」という酵素を含んだ薬剤「ヘルニコア」を椎間板に注入する方法があります。また、椎間板の組成が変化してヘルニアが消失するという治療法も、2018年から保険適用となっています。
※この記事はメディカルドックにて<「腰椎椎間板ヘルニア」の原因はご存じですか? 放置すると危険な症状も医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。